督促状の色でレベルは決まっている?
結論から言うと、督促状の色とレベルの対応は、法律や国の制度で決まっているものではありません。色は送り主がそれぞれ選んでいて、同じ黄色でも送り主によって意味が違います。
封筒の色は送り主がそれぞれ決めている
自治体の税金の督促状は地方税法で、送る時期が定められています。ただし、法律が定めているのは「いつまでに送るか」で、封筒の色は決めていません。
国民年金保険料についても、日本年金機構は強制徴収の流れを「納付勧奨→最終催告状→督促状→差押え」と案内しています。この案内にも封筒の色の決まりは出てきません。
青から黄色、赤へと段階ごとに色を変えるかどうかは、送り主ごとの判断です。
ネットの「色別レベル一覧」をうのみにしなくてよい理由
SNSなどで出回っている「レベル1は白、レベル9は虹色」のような一覧は、公的機関が出したものではありません。送り主も書類の種類も違うものを、色だけで1つの表にまとめているためです。
同じ赤い封筒でも、ある送り主にとっては最後のお願いで、別の送り主にとっては最初の連絡ということもあります。一覧を見て必要以上に怖がる必要はありませんが、色が穏やかだから安心してよいわけでもありません。
色より先に見るのは「書類の名前」と「期限」
段階を判断するときは、封筒の色ではなく、中に入っている書類の名前と期限を確認してください。書類の名前によって、法律上の重みが変わるためです。
| 書類の名前 | 主な送り主 | どういう段階か |
| 催告書・お支払いのお願い | 自治体・会社など | 自主的な支払いを求めるお願い。法律上の定めがない文書の場合もある |
| 最終催告状 | 日本年金機構 | 期限までに払わないと督促状に進む |
| 督促状(税金・保険料) | 自治体・日本年金機構 | 法律に基づく書類。期限を過ぎると差押えに進む場合がある |
| 支払督促 | 簡易裁判所 | 裁判所の手続き。受け取ってから2週間以内の対応が必要 |
とくに注意したいのは「督促状」と「支払督促」です。どちらも期限を過ぎると、財産の差押えにつながる場合があります。
送り主別に見る督促の段階
督促がどう進むかは、送り主によって違います。ここでは、届くことの多い3つの送り主に分けて段階を見ていきます。
住民税など自治体からの督促状
住民税などの税金は、納期限までに払えないと、自治体から督促状が届きます。地方税法では、市町村民税の督促状は原則として納期限後20日以内に出すと定められています。ただし、自治体の条例によって異なる期間が定められている場合もあります。
横浜市の案内では、督促状を送ってから10日を過ぎると、差押えなどの滞納処分ができるようになると説明されています。督促状のあとに届く「催告書」は、法律上の定めがない横浜市独自の文書で、送られない場合もあります。
つまり、催告書が来ていなくても、督促状の段階ですでに差押えが可能になることがあります。国民健康保険料なども、自治体から同じように督促が届く場合があります。
国民年金保険料の催告状・督促状
国民年金保険料を納める能力があるにもかかわらず、繰り返し納付勧奨を受けても納付しない場合、日本年金機構は次の流れで強制徴収を進めます。
・電話や文書での納付のお願い(納付勧奨)
・最終催告状
・督促状
・財産の差押え
督促状で指定された期限を過ぎると、保険料に加えて延滞金がかかります。世帯主や配偶者がいる場合は、その方にも督促状が届き、差押えの対象になる場合があります。
所得が少ないなどで保険料を納めるのが難しいときは、免除や納付猶予の制度があります。申請は、お住まいの市区町村の国民年金の窓口か年金事務所で受け付けています。
携帯料金・クレジットカード・ローンの督促
携帯料金やクレジットカード、ローンは民間の会社との契約なので、税金のように督促状からすぐに差押えには進みません。支払いの連絡が続いても払えない状態が続くと、サービスの利用停止や契約解除、裁判所の手続きへと進む場合があります。
携帯料金の場合、契約解除後も料金が支払われていないと、その情報が携帯電話会社の間で共有されます。電気通信事業者協会(TCA)の案内では、この不払者情報は契約解除後5年以内のものが交換の対象です。
料金を完済すれば、不払者情報の交換の対象からは外れます。完済の情報がほかの会社にすぐ伝わらないこともあるため、申し込み先で完済したことを伝えると確認してもらえます。
特に注意したい裁判所からの「支払督促」
封筒の色に関係なく、特に注意して対応したいのが、簡易裁判所から届く「支払督促」です。会社などの債権者が裁判所に申し立てると、書類の審査だけで出される手続きです。
受け取ってから2週間以内に異議を申し立てられる
支払督促を受け取ったら、2週間以内に「督促異議」を申し立てられます。期限内に異議を出さないと、債権者の申し立てで仮執行宣言が付き、強制執行を申し立てられる状態になります。
また、仮執行宣言付支払督促が届いた場合も、受け取ってから2週間以内に督促異議を申し立てることができます。ただし、仮執行宣言が付くと債権者は強制執行を申し立てられるため、速やかな対応が必要です。
異議を申し立てると、通常の裁判の手続きに移ります。請求の内容に納得できない場合や、分割での支払いを相談したい場合も、まず期限内に対応することが大切です。
本物かどうかを確かめる方法
支払督促の手続きを悪用した架空請求も報告されています。身に覚えのない請求でも、そのままにせず、まず中身を確認してください。
確かめるときは、書類に書かれた連絡先ではなく、裁判所のサイトで自分で調べた電話番号に問い合わせます。裁判所は、連絡先として携帯電話の番号やメールアドレスを書くことはないと案内しています。
督促状が届いたときにまずやること
督促状が届いたら、色や枚数よりも、いまからできることに目を向けましょう。早めに動くことで、分割払いや猶予など選べる方法が残る場合があります。
封を開けて、請求元・金額・期限を確認する
まずは封を開けて、次の3点を確認してください。
・請求元(自治体、日本年金機構、会社、裁判所のどれか)
・請求されている金額と、その内訳
・支払いや連絡の期限
書類の名前が「督促状」か「支払督促」なら、期限が近いものから優先して対応します。身に覚えのない請求は、払う前に請求元が本物かを確かめてください。
払えないときは期限前に連絡して相談する
一度に払えないときは、期限が来る前に書類に書かれた窓口へ連絡してください。自治体の税金なら納付相談、国民年金なら免除や納付猶予など、事情に合わせた方法を案内してもらえる場合があります。
連絡をしないまま期限を過ぎると、相談できる選択肢が少なくなる場合があります。払える金額が少なくても、連絡を入れることに意味があります。
返済の目途が立たないときは専門家に相談する
借入れの返済が重なって支払いの目途が立たない場合は、弁護士や司法書士などの専門家に相談する方法があります。費用に不安がある方は、法テラス(日本司法支援センター)の窓口も利用できます。
どの方法が合うかは収入や借入れの状況によって違うため、自己判断で決めずに相談してください。税金や保険料については、お住まいの自治体の窓口にご確認ください。
携帯契約に困ったなら即モバ
携帯料金が払えずスマホが止まっていると、電話で相談することも、折り返しを受けることもできません。特に、裁判所から届いた正式な支払督促に異議がある場合は、期限内に督促異議を申し立てる必要がありますが、その連絡が難しくなってしまいます。督促への対応と並行して、連絡のつく番号を確保しておくと安心です。
即モバは、携帯電話会社で契約できなかった方でも申し込めるスマホ・SIMサービスです。Webで申し込み、初期費用を支払った後、セブン銀行「+Connect」または佐川急便の受取人確認サポートで本人確認を行います。申し込みの時点で電話番号を持っていない方も、案内ページに載っている専用番号で手続きを進められます。支払いはコンビニ払い(マイペイメント)とクレジットカードから選べるので、カードを持っていない方も申し込めます。


