自己破産すると官報に何が載る?掲載のタイミングと誰に見られるのか

信用情報 / 債務整理 9min

自己破産すると官報に載るのはなぜ?

自己破産をすると、裁判所の決定が官報に掲載されます。これは本人を罰するためではなく、法律で決まっている手続きの一部です。まずは官報がどのようなものかを確認します。

官報は国が発行している公報

官報は国が発行している公報です。本紙は行政機関の休日を除いて毎日発行されています。

2025年4月1日に「官報の発行に関する法律」が施行され、官報は電子化されました。いまは国の官報発行サイトに掲載されることで発行されたことになり、そのサイトの電子データが官報の正本です。

破産の公告は官報で行うと法律で決まっている

破産法では、この法律による公告は官報に掲載して行うと定められています。公告は、掲載された日の翌日に効力が生じます。

また、裁判所が破産手続開始の決定をしたときは、決定の主文などをただちに公告しなければなりません。お金を貸している側(債権者)のなかには、裁判所から個別の連絡が届かない相手もいます。官報に載せることで、手続きが始まったことを広く知らせるしくみです。

自己破産で官報に載る内容と、載るタイミング・回数

官報には、破産手続開始決定や免責許可決定など、裁判所の決定に関する情報が掲載されます。掲載される項目には氏名や住所が含まれます。ただし、裁判所の決定日と官報掲載日は通常一致せず、掲載まで2週間程度かかることもあります。

破産手続開始決定のとき

最初に載るのは、破産手続開始の決定が出たときです。破産法では、決定の主文や破産管財人の氏名、債権の届出期間などを公告すると定めています。

財産がほとんどなく、破産管財人を選ばずに手続きを終える場合は「同時廃止」と呼ばれます。この同時廃止の決定も官報に掲載されます。

免責許可決定のとき

次に載るのは「免責許可決定」が出たときです。免責許可決定が確定すると、原則として借金の返済義務が免除されます。ただし、税金や養育費など、免責の対象にならない債務もあります。

鳥取地方裁判所の案内では、免責許可決定は官報に掲載され、掲載後2週間以内に不服申立てがなければ確定するとされています。免責の効力が生じるのは、決定が確定したときです。

同時廃止と管財事件で掲載の回数が変わる

掲載される回数は、手続きの種類によって変わります。

・同時廃止:開始決定(同時廃止の決定)と免責許可決定の2つの場面で載るのが一般的です

・管財事件:開始決定と免責許可決定のほか、破産手続が終わるとき(終結や廃止)にも載るのが一般的です

管財事件とは、破産管財人が選ばれて財産の換価や配当を行う手続きです。どちらになるかは財産の状況などで決まり、具体的な回数は手続きの状況によって異なる場合があります。

官報公告費用は、破産の申し立て時に予納金として納めます。東京地方裁判所の2026年1月1日現在の基準では、同時廃止事件の予納金は13,046円です。中目黒庁舎で現金納付する場合は14,000円となります。金額は裁判所や事件の種類によって異なるため、申し立て先の裁判所で確認してください。

自己破産の官報は誰でも見られる?公開期間はいつまで

官報は誰でも見られるものです。ただし2025年4月の電子化で、破産のように個人に関する記事の公開のしかたは変わりました。

官報発行サイトでの公開は原則90日

官報は発行から原則90日間、官報発行サイトで全体を閲覧・ダウンロードできます。90日を過ぎても多くの記事は閲覧できますが、プライバシーへの配慮が必要な記事は除かれます。

内閣府の案内では、特定の個人に関する記事など、プライバシーに配慮が必要な記事は官報発行サイトでの公開期間が90日間に限定されています。ただし、90日が経過しても、官報に掲載された事実自体がなくなるわけではありません。

インターネットを使えない方向けの閲覧方法もあります。国立印刷局本局の掲示場(直近の発行分のみ)や、都道府県立図書館などに置かれた端末です。

名前で検索しにくい形で掲載されている

プライバシーへの配慮が必要な記事は、画像として掲載されます。文字を抜き出したり、文字で検索したりしにくくするための対策です。

そのため、官報発行サイトで名前を入力して、特定の人の破産を探すことは難しい形になっています。

官報に載ると周りの人に知られる?

官報に載ることと、周りの人に知られることは別の問題です。実際にどのような人が官報を見ているのかを整理します。

一般の人が官報を読む機会は多くない

官報は毎日発行され、破産のほかにも多くの公告が載っています。日常的に官報を読んでいる人は多くないため、家族や職場の人がたまたま見つける可能性は高くないとされています。

ただし、可能性がゼロになるわけではありません。家族に知られることが心配な場合は、手続きの進め方も含めて弁護士や司法書士に相談しておくと安心です。

官報の情報を使っているのは信用情報機関

官報を確認しているのは、主にお金の貸し借りに関わる機関です。

たとえば、全国銀行協会が運営する全国銀行個人信用情報センターがあります。官報で公開された破産や民事再生の情報を「官報情報」として登録しています。この登録は、次の章でくわしく説明します。

破産者情報を違法に公開したサイトへの行政処分

過去には、官報に載った破産者の氏名や住所を地図と結びつけて公開するサイトがありました。

個人情報保護委員会は、官報で公表された情報であっても個人情報に該当すると説明しています。同委員会は、破産者などの氏名や住所を地図データと結びつけて公開していたサイトの運営者に対し、2022年11月2日に個人データの提供停止を命じました。運営者が命令に従わなかったため、2023年1月11日には捜査機関への告発を行っています。

官報と信用情報・携帯の契約の関係

自己破産をすると、官報とは別に信用情報にも記録が残ります。また、携帯電話の料金の不払いは、信用情報とも違う仕組みで扱われています。

全国銀行個人信用情報センターには最長7年間登録される

全国銀行個人信用情報センターでは、官報情報の登録期間を10年から7年に短縮しています。登録されるのは、破産手続などの開始決定があった日から7年を超えない期間です。

同センターは、免責に関する情報を官報情報として登録していないと案内しています。なお、CICは官報に掲載された自己破産情報を登録していません。一方、JICCでは、加盟会社から提供される債務整理や破産申立などの取引情報を扱っています。信用情報の登録内容や期間は機関ごとに異なるため、気になる方は各機関で本人開示を申し込むと確認できます。

携帯料金の不払いの記録は官報とは別の仕組み

携帯電話の料金については、電気通信事業者協会(TCA)が「不払者情報」の交換を行っています。対象は契約が解除され、料金の不払いがある方です。情報は契約解除から5年以内保有され、申し込みのときの審査に使われます。

TCAの案内では、自己破産などにより免責が決定している方は、不払者情報の交換対象外とされています。ただし、料金不払いのあった事業者が免責決定の事実を確認できる必要があります。また、携帯電話会社ごとに独自の審査があり、契約できるかどうかは申し込み先の判断によります。

官報に載らない債務整理はある?

借金を整理する方法は自己破産だけではありません。手続きによって、官報に載るかどうかが変わります。

任意整理は官報に載らない

任意整理は、裁判所を通さずに貸金業者などと返済方法を話し合う手続きです。法テラスの案内では、自己破産と違って官報に住所や氏名が載らないことがメリットとして挙げられています。

一方で、債権者の合意と返済の原資が必要です。また、任意整理をすると、返済状況や債務整理に関する情報が信用情報機関に登録され、一定期間、借り入れやクレジットカードの契約が難しくなる場合があります。なお、CICでは、弁護士や司法書士に債務整理を依頼した事実自体は登録されません。

個人再生は官報に載る

個人再生は、裁判所の手続きで借金を大きく減らし、残りを分割で返す方法です。法テラスの案内では、個人再生も官報に住所や氏名が載るとされています。

どの手続きが合うかは専門家に相談する

どの手続きが合うかは、借金の額や収入、財産の状況によって変わります。官報に載ることを避けたいからといって、無理のある返済計画を選ぶと、かえって生活が苦しくなる場合があります。

まずは弁護士や司法書士、法テラスに相談し、自分の状況に合う方法を一緒に考えてもらうことをおすすめします。

携帯契約に困ったなら即モバ

自己破産の手続き中は、弁護士や司法書士との打ち合わせ、裁判所からの連絡など、電話で連絡をとる場面が多くあります。管財事件になれば、破産管財人とのやりとりも加わります。

そのため連絡のつく電話番号を確保しておく必要があるでしょう。

即モバは、他社の携帯電話サービスで契約できなかった方でも申し込めるスマホ・SIMサービスです。Webでの申し込みと初期費用の支払い後に、本人確認を行います。本人確認は、セブン銀行の+Connect(プラスコネクト)「ATM窓口」、または佐川急便受取人確認サポートを利用できます。申し込み時に電話番号を持っていない方も、案内ページに記載された専用番号を利用してATMで手続きを進められます。毎月の料金の支払いは、コンビニ払い(マイペイメント)とクレジットカードから選べます。

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