スマホがすぐに熱くなる原因と冷まし方。やってはいけない対処と修理の目安

スマホ・SIM 10min

スマホがすぐに熱くなるのは故障?まず「温かい」と「熱すぎる」を見分ける

スマホが熱を持つこと自体は、多くの場合は故障ではありません。見分けるポイントは、熱くなる場面に心当たりがあるか、そしてスマホに警告や動作の変化が出ているかの2つです。

温かくなっても心配いらない場面

Appleは、次のような場面でiPhoneが温かく感じられるのは問題ないと案内しています。

・はじめて設定するときや、バックアップから復元するとき

・ソフトウェアアップデートをするとき

・ワイヤレス充電をしているとき

・ゲームやカメラなど、負荷の高いアプリを使っているとき

・高画質の動画をストリーミングで見ているとき

Googleも、Pixelで動画を再生したり、大量のデータをダウンロードしたりすると温かくなることがあると案内しています。こうした場合も、作業を終えて温度が下がるなら心配いらないとされています。

熱くなりすぎたときに出るサイン

内部の温度が上がりすぎると、スマホは部品を守るために自動で動作を抑えます。次のような変化があれば、熱すぎるサインと考えてください。

・充電が遅くなる、または止まる

・画面が暗くなる

・モバイル通信の電波が弱くなる、データ通信が切れる

・カメラのフラッシュが使えなくなる

・温度に関する警告が表示される

Appleによると、iPhoneは熱くなりすぎると電波が弱くなることがあります。Pixelでも、モバイルデータ(5Gを含む)やWi-Fiがときどき、または完全にオフになる場合があるとされています。連絡を待っている最中に通信が途切れることもあるので、早めに冷ましましょう。

スマホがすぐに熱くなる主な原因

熱くなる原因は、使い方・置き場所・スマホ本体の状態の3つに分けて考えるとわかりやすくなります。いくつかの原因が重なるほど、温度は上がりやすくなります。

充電しながら使っている

バッテリーは充電中にも熱を持ちます。そこへ動画やゲームなどの負荷が加わると、熱が逃げきれずに温度が上がります。Googleも、充電中に負荷の高い機能やアプリを使うことを、過熱につながる使い方として挙げています。

動画・ゲーム・ナビ・テザリングなど負荷の高い使い方をしている

ゲームや高画質の動画、カメラでの録画は、スマホの処理を担う部品に大きな負荷をかけます。ナビアプリを長時間使うことや、スマホを中継してパソコンなどをインターネットにつなぐテザリングも熱くなりやすい使い方です。

車内や直射日光、布団の中など熱がこもる場所にある

iPhoneは、周辺温度が0〜35℃の場所で使うように設計されており、使わないときもマイナス20〜45℃の場所で保管するよう案内されています。暑い日の車内や直射日光の下は、この範囲を超えやすい場所です。

Googleは、密閉された容器や換気の悪いところにスマホを置かないよう呼びかけています。布団の中やクッションのすき間も熱がこもりやすいため、置き場所として避けたほうが安心です。

ケースや画面の明るさで熱を逃がしにくくなっている

厚みのあるケースは、本体の熱を外に逃がしにくくする場合があります。Googleは、専用のケースやカバー以外は使わないこと、画面の明るさを下げることを、過熱を防ぐ方法として挙げています。

アプリやOSの不具合で負荷がかかり続けている

画面を消していても、裏で動き続けるアプリがあるとスマホは休めません。アプリやOS(スマホを動かす基本ソフト)の不具合で処理が止まらず、使っていないのに熱くなる場合もあります。

身に覚えのないアプリが入っている、データ通信量が急に増えたといった変化がないかも、あわせて確認しておきましょう。

バッテリーが劣化している

スマホのバッテリーは消耗品で、使い続けるうちに蓄えられる電気の量が少しずつ減っていきます。Appleは、理想的な条件で使った場合の目安として、次のように公表しています。

・iPhone 14以前のモデル:フル充電サイクル500回のあとも本来の容量の80%を維持する設計

・iPhone 15以降のモデル:フル充電サイクル1,000回のあとも本来の容量の80%を維持する設計

劣化が進むと電池の減りが早くなり、充電の回数が増えます。そのぶん熱を持つ時間も長くなりやすいと考えられます。

スマホが熱くなったときの安全な冷まし方

熱くなったスマホは、急いで冷やすより、ゆっくり熱を逃がすほうが安全です。冷蔵庫や水に頼る前に、次の手順を試してください。

まずやる4つの手順

・充電ケーブルを外す

・使っているアプリを終了し、できれば電源を切る

・ケースを外す

・直射日光の当たらない涼しい場所に置き、温度が下がるまで待つ

Googleは、熱くなりすぎたときは電源から外し、涼しい場所に移して温度が下がるまで使わないよう案内しています。Appleも、電源を切って涼しい場所に移し、温度が下がるまで待つ方法を示しています。うちわや扇風機で常温の風を当てる方法も、一般的に紹介されています。

冷蔵庫・保冷剤・水で冷やしてはいけない理由

急に冷やすと、スマホの内側と外側の温度差で、内部に結露(水滴)ができることがあるとされています。水滴が基板に付くと、故障の原因になりかねません。

防水のスマホでも、冷やす目的で水をかけたり、水に沈めたりするのは避けましょう。また、充電ケーブルをつないだまま冷ましても、充電による発熱が続くため効果が薄くなります。

温度警告が出て操作できないときはどうする?

iPhoneに温度の警告画面が出たら、操作を続けようとせず、電源を切って涼しい場所に置きます。Appleによると、この警告が出ていても緊急電話は発信できる場合があります。

Pixelは、温度が上がり続けると警告が出て、電源が切れる場合があります。電源が切れたら、温度が下がってから再起動してください。電源が繰り返し切れるときは、Pixelサポートに連絡するよう案内されています。

すぐに熱くなるのを繰り返さないための対策

一度冷めても、同じ使い方を続ければまた熱くなります。毎日の使い方を少し変えるだけで、熱くなる回数は減らせます。

充電中は使わず、物を重ねない

充電しているあいだは、動画やゲームを控えるのが基本です。寝る前や入浴中など、スマホを触らない時間に充電すると続けやすくなります。

充電中のスマホの上に物を置いたり、布団の中で充電したりするのも、熱がこもるので避けましょう。NITE(製品評価技術基盤機構)も、リチウムイオン電池を使った製品は高温の場所で使用・保管しないよう呼びかけています。

画面の明るさと低電力モードで負荷を下げる

画面の明るさを下げると、スマホへの負荷を減らせます。Googleは、可能であればモバイルデータではなくWi-Fiを使うことも、過熱を防ぐ方法として挙げています。

iPhoneの低電力モードや、Androidの省電力機能を使うのも1つの方法です。アプリやOSは、配信されたアップデートを適用して新しい状態に保っておきましょう。

バッテリーの状態を確認する(iPhone/Android)

iPhoneは、「設定」→「バッテリー」→「バッテリーの状態」の順に開くと、最大容量を確認できます。iPhone 11〜14のモデルでは、項目名が「バッテリーの状態と充電」になっています。

Pixel 6以降は、「設定」→「バッテリー」→「バッテリー診断」→「スマートフォンが熱を帯びている」の順に開くと、本体の温度を確認できます。Pixel以外のAndroidは機種によって表示が違うため、メーカーの案内を確認してください。

最大容量が大きく下がっている、交換をすすめる表示が出ているといった場合は、次の章を参考に交換を考えましょう。

冷ましてもすぐ熱くなるときは修理や交換を考える

使い方や置き場所を見直しても熱くなる場合は、バッテリーや本体の不具合が考えられます。自分で判断しきれないときは、早めに相談先へつなぐのが安全です。

すぐに使用をやめたほうがよい症状

MCPC(モバイルコンピューティング推進コンソーシアム)は、次の症状があれば電池の損傷が疑われるとしています。この場合は、ただちに使用をやめて電源を切るよう呼びかけています。

・異常に熱くなる

・本体が膨らむ

・液漏れする

・焦げたようなにおいや、異音がする

充電が遅くなった、充電時に以前より著しく熱くなる、突然電源が切れるといった変化も要注意です。電池の劣化の前兆である場合があるとされています。また、膨らんだ電池を押し戻したり、自分で分解したりするのは危険なのでやめましょう。

NITEによると、2021年から2025年までの5年間に通知されたリチウムイオン電池搭載製品の事故は2,140件でした。気温の上昇とともに増える傾向があり、8月に最も多くなっています。暑い時期は特に注意すべきです。

相談先はどこ?メーカー・購入先・登録修理業者の違い

相談先は、大きく分けて次の3つです。

・メーカーのサポート:AppleやGoogleなど、端末のメーカーに修理やバッテリー交換を依頼する方法です。Apple製品の1年限定保証には、欠陥バッテリーの修理サービス保証が含まれています。

・スマホを購入した携帯電話会社や販売店:購入先の窓口で、修理の受付や補償サービスの案内を受けられる場合があります。

・登録修理業者:総務大臣の登録を受けた修理業者です。2015年4月1日に始まった制度で、電池や画面などが修理の対象になっています。

登録修理業者は、業者ごとに登録している機種や修理の範囲が違います。登録の有無は、総務省の電波利用ポータルで検索できます。

どこに頼めばよいか迷うときは、まずメーカーのサポートや購入先の窓口に症状を伝え、修理の専門家に判断してもらうと安心です。修理に出す前には、写真や連絡先などのデータをバックアップしておきましょう。

スマホの修理や買い替えのあいだも連絡手段を確保しておく

修理やバッテリー交換に出すと、スマホが手元にない期間ができる場合があります。熱で通信が途切れやすいまま使い続けるのも、大事な連絡を逃す原因になります。仕事の連絡や、病院・役所からの電話を待っている方ほど、ほかの連絡手段を考えておくと安心です。

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